日本ミツバチのハチミツの採取

重箱式巣箱(重箱のように上下に積む形式の巣箱で、標準6段構成)の場合、一般的には巣箱の
最上段に蓄えられたミツを採取します。
ハチミツの採取は1年間に1回で、時期としては「秋の彼岸」の頃です。群あたりの収量
2~3L程度と少量(西洋ミツバチの5分の1以下)
です。そのため、日本ミツバチのハチミツは
極めて貴重といえます。国内産ハチミツ全体の1%未満といわれています。採取したミツは、
いわゆる百花ミツ(特定の花ではなく色々な花から集められたミツ)です。

巣箱の作業
(1) 最上段巣箱の上ブタをとり、風を送るなどしてハチ達を下段に移動させる
(2) 2段目との間にナイフを入れて巣板を切断する
(3) 最上段巣箱を容器に移す
(4) 2段目(採ミツ後は最上段となる)に上ブタをする
(5) 最下段に巣箱を1段追加する

垂蜜の採取※
(1) 取り出した最上段巣箱の周囲にナイフを入れて巣板を切り離す
(2) 切り離した巣板を網の上において、巣板の両面にある巣蓋を切る
(3) 一定の時間をかけて自然にミツが垂れて容器の底に溜まるのを待つ (溜まったミツを
  垂蜜という)
(4) 垂蜜を取った後の巣板を必要に応じて圧縮して残ったミツを滴下させる
(5) 得られた蜜を濾過して不純物を取り除く
(6) 熱湯消毒した一時収納容器に入れる
(7) 必要に応じて、小分け容器に詰める

※気温が低いと蜜が垂れにくいので、晩秋に取り出した巣板は冷蔵保存し、翌年暖かく
  なってから(晩春~初夏)垂蜜採取作業を行います。

私のところでは、以上の工程を全て手作業で行いますので、最終的にハチミツとして得る
ためには極めて長時間を要します。 とくに、垂蜜採取と濾過の工程は手間がかかります。
2021年7月(気温27℃以上)には、2.5kgの濾過に6時間以上必要でした。 寒くなるとお玉
1すくいでも1~2時間以上かかります。

採蜜時期によって蜜の色には濃淡があります。若いもの(春~夏採蜜)は薄く、秋以降は
濃くなる傾向があります。

採取後の蜜は、気温の低下により白く結晶化することがありますが、品質や栄養価には
影響がありませんので、そのままお召あがりいただいて問題ありません。容器のまま、
低温で軽く湯せんしていただくことで結晶が溶けますので、必要に応じてその処理をして
ください。

また、保管状況により発酵することがあります。外見上細かな泡が生じたり、味覚上少し
酸味を感じたりことがありますが品質上は問題ありませんので安心して早めにお召し上り
ください。